2016-03-31 車谷長吉『赤目四十八瀧心中未遂』 シンプルなストーリーで最後まで読ませる、最良のエンタメ小説だ。主人公は世間からズレている。災難と出会いが次々に訪れる。そして見事なエンディング。車谷長吉は生き恥を晒す私小説作家と言われるが、私はそう思わない。キャラクターやプロットを綿密に計算して書く優れたエンタメ作家と思うのだが、どうだろうか。