映画『台風クラブ』
カープが優勝した年に公開された映画、という、わかるようなわからないような企画で放送されたもの、録画をやっと見た。
公開当時、僕らは主人公たちとほぼ同世代だったが、観た人はみんな、よくわからん映画、と言っていた。だから、当時の多くの中学生の気分を代表する映画ではないが、気分を先鋭化して、その先を行っていたのかもしれない。ただ当時は明るく能天気な時代であり、そう思ってても言えない空気があった。
見返して話の細部はほとんど忘れていることに気づいた。当然だろう、主人公たちは現在、中年期も終えようとしている世代だ。それくらいの年月が経っている。
子供と大人の対立、という図式だけではすっきり理解できない映画だが、数学教師の義父?が入墨を見せるシーンは、どきりとさせられる。テレビドラマなら、最高視聴率の瞬間か。
いやそれなら、雨の中中学生たちが『もしも明日が』で踊るシーンのほうが、数字が取れる。